総力をあげて発電所をリニューアル『民間企業保有の水力発電所更新』プロジェクト
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民間企業の中には、工場などで使用する電力を自社でまかなうため、自社用の発電所を保有している企業があります。ある企業の老朽化した発電所について、日本工営は最適な更新仕様を提案。複数の水力発電所の水車・発電機の設計から、据え付け、土木工事に至る一連の業務を受注し、当社の電力事業として過去最大級の一大プロジェクトに取り組んでいます。
保有資源を最大限に活かした計画を提案
この発電所は、長年にわたって発電を続けていたものの老朽化が著しく、今後も発電所としての使命を果たすには何らかの対策が必要になっていました。そこで日本工営は、水力発電所を所有する民間企業へ2012年からはじまった再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT制度)を活用した発電設備一式更新を立案。同企業が保有する複数の水力発電所について、ニーズに応える最適提案を行い、再生可能エネルギーである水資源の最大化を追求。2020年の全行程の完了に向け、着実に計画を進めています。
技術と経験で乗り越えた山間部での難工事

このプロジェクトにおける日本工営の役割は、工程管理や水車・発電機・制御装置の設計・製造、さらには現地における土木工事や装置の据え付け工事まで、すべての工程に携わること。日本工営には水力発電所の機械設計や製造、土木工事、変電装置の調達といった幅広い分野の専門家が多数在籍しており、かつ経験も豊富なことから、ワンストップで全行程を担うことができます。これは工期や予算を最小化するという点で、発注企業にとってもメリットのあることです。長年にわたり水力発電のノウハウを積み上げてきた当社だからこそ、この水力発電所更新プロジェクトを受注することができたのです。このうち、すでに全面更新工事を終えた発電所では、使用水量を増やさず発電能力を高める水車や発電機の開発に加え、冬季の積雪や狭隘な道路、発電所の限られた空間での同時作業など、いくつもの困難に直面しましたが、専門家の知恵と技術を総動員し、綿密な計画を練り上げることで克服。品質の面においても、発注企業に満足いただいくことができました。これは高い技術を持ち、また1社で対応できる総合力を備えた日本工営だからこそできたことだと自負しています。


水力発電所の資産価値を高め収益向上に貢献
貴重な水資源と発電設備を有効活用したいというニーズは、今後、水力発電所を所有する民間企業や地方自治体を中心に増えることが予想されています。水力発電所の資産価値を高め、貴重な水資源を有効活用しながら収益を上げることは、水力発電所の所有者のみならず、地元経済にとっても大きな意味をもたらすかもしれません。設備更新を機に発電所自体が観光地や学習拠点として再び脚光を集め、周辺のエリアの地域振興につながることも珍しくないためです。日本工営にとってこのプロジェクトは、これから広がるであろう大きな市場を前に、総合力を発揮するという意味でも非常に意義深いプロジェクトとなりました。
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